人情たっぷり

画像 藤原台の八百屋から戻って、持ち込んだ袋を開け始めて「あら、ソラマメまで入ってる」と。この前、ハルさんが散歩がてらに、お使いをしてくれるというので、買い忘れたトマトを頼んだら「ビールのつまみにと思ってね」と、ソラマメも買って来た。早速茹でて剝き始めたら、中身が茶褐色になっていて、味も酷かった。そのことを「彼がお使いに来てくれて、ソラマメを自分のおつまみにって買って来たの。茹でて食べようとしたら茶色でさぁ。中身が見えないから、お宅の所為じゃないだろうけどね」と言うと「それはごめんね。今日の中から300円値引きして置くね」「そんなつもりじゃないのよ」「イヤ食べられなかったのは気の毒だったもの、そのお詫びよ」と女将さん。で、あれこれ買った中から300円値引きしてもらって「悪いわねありがとう」「また来てね」と気持ちよく帰宅。で、開けてみたら、ソラマメが入っていたという訳。
 藤原台の八百屋の夫婦は、共に私の中学の少し後輩。もう40年ばかりの付き合いだけど、野菜と果物だけで済むときは彼らの店へ行くが、出たついでに駅の近辺のスーパーなどで、肉や魚、調味料などと一緒に八百屋系の物も買ってしまうので、ここしばらく行ってなかった。で、2週間ほど前に行ったら「オーッ、生きてたんかぁー」と親父さんが嬉しそうな顔で言い「死んでたまるかぁー」と私が応じ、八百屋夫婦と3人笑いあった。「このキュウリ持って行きな、すんごくうめーよ。見た目はわりいけどさぁ」「私みたいじゃないの、それじゃぁ旨かろ」と、少し曲がったようなキュウリも一山購入。その柔らかで香りの良かったこと。実に美味しかった。久し振りにスーパーのではない、八百屋の味を思い出した。今回値引きだけでも気の毒だったのに、更に黙って袋に入れてあったソラマメに、昔の個店での人情と、馬鹿を言い合いながらの買い物の楽しさを、思い出した。
 愛嬌だけは良いほうなので、お豆腐1丁買いに行き「奥さんこれ入れとくからさ、食べてよ」とちょっと破れたアゲを付けて貰ったり、茄子を買いに行ったのに「端が欠けちゃったけど食べられるからさ」とキュウリを1本入れて貰っちゃったりが、なんと多かったこと。
 スーパーでは、機械でカード払いすれば、一言も発せずに済む。それが良いというむねもあろうかと思うが、私は「かる口」叩きながらの買い物の楽しさを思い出して良かったなぁと。
「昔は良かった」などと言わず、身近にまだ残っている昔ふうの「人情」たっぷりの個店で、昔人間の自分をも楽しみながらの買い物をしようと。
★今日のソラマメは、夕食に野菜と鯖の味噌炒めに入れて『孤独なグルメ』の気分で食べた。
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